Nameless Portrait / 名前のないポートレート
2019
アルミ、糸、あこや真珠、オーガンジー
W3000 D3000 H2400
インスタレーション『名前のないポートレート』は、”琴の海と呼ばれる大村湾で生み出される真珠の本来の美しさを伝える”という趣旨のもと、実際に大村湾を訪ね、真珠の養殖業に携わる人々と交流を重ねることで生まれた今回のインスタレーション。工業製品として均一化される前の、一つ一つ個性が違う真珠の美しさと神秘を通して、「本当の美しさとは何か」を問いかける作品となっています。
【作品コンセプト】
長崎県大村湾の真珠養殖産業。かつて卑弥呼が愛したとされる宝飾品としての真珠は、今や世界中で愛されている。その流通プロセスの中で、安定した価値あるものとして提供されるため、真珠は漂白され、球として研磨され、サイズでその貴賎が測られ、統一された工業製品として流通してきた。
だが、真珠が生み出されるプロセスは、工業製品のように画一化した金型から量産されるわけではなく、アコヤ貝の母貝一つ一つが命の結晶として生み出した、均一性と対極に位置する命をかけた個の結晶である。
だからこそ、私はこの工業化された産業の中にひっそりと眠る、個の物語を紡いでいきたいと思った。
本作のタイトルは、「名前のないポートレート」
1つ1つの真珠たちは、明確な個性をもつ。
だが、その個性に名が与えられることはなく、ただただ、無個性のものとして流通されていく。
もし、真珠たちが世の中に旅立つ時、そのメディウムとなったのが工業的画一性ではなく、生命的個性であったなら。そんな歴史の中で使われなかった時間を、1つの空間の中に生み出そうとするインスタレーションである。
母の胎内をイメージしたこの空間は、空気も気配も命も音も。全てが独立した価値観の中で佇んでいる。自重をささえる一本の糸は、真珠一粒一粒の人生の時間軸のように。
そしてその一粒一粒の人生は、置かれた空間に吹く風に揺られ、互いに絡まっていく。
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